2025.07.01 駐車場機器×サイネージ連携で進化する誘導・安全対策

 

駐車場デジタルサイネージでの誘導イメージ


近年、カメラやセンサーとデジタルサイネージの融合が進み、交通や駐車場の現場における課題をよりスマートに解決できるソリューションが注目を集めています。
特に大型の駐車場、トラックバース、BRT(バス高速輸送システム)といった高度な管理が求められる施設では、リアルタイム性・正確性・柔軟な案内が不可欠です。
本記事では、カメラやセンサーとサイネージの連携によってどのように現場の課題を解決できるのか、具体的な活用シーンをご紹介します。

目次

 

1.サイネージとの連携がもたらす効果

従来の静的な看板では簡単に表示情報を変更することが出来ません。また、サイネージ単体でも定時案内や静的な表示に限られることが多くなります。
カメラやセンサーなど駐車場機器と連携することで、下記のような動的表示やリアルタイムな誘導が可能になります。


• 満空状況の自動検知と即時表示

• 車両ナンバー認識による特定車両案内

• 危険行動(逆走・不法駐車など)の即時警告

• 不正行為車両のリアルタイム投影による抑止

• 車種・用途別の誘導表示


現状は開発中の機能もありますが、駐車場機器とデジタルサイネージの組み合わせは様々な可能性を持っています。 それでは、具体的な現場での活用例をご紹介します.

駐車場デジタルサイネージ犯罪抑止としての活用例

2.サイネージ活用例

2.1 大型駐車場でのサイネージ活用例

【課題1】フロア別・エリア別の空き情報が伝わりづらい


▶ 解決策:ゾーン連動型サイネージでエリア・フロア誘導を最適化

センサーやカメラで各ゾーンの空車状況を検知し、入口やフロアごとに設置したサイネージに即時反映。
「○階 空きあり」「西ゾーン 満車/東ゾーン 空車あり」など、視覚的かつ直感的な案内が可能になります。

導入例:某大型商業施設の駐車場では、複数のエリアに分かれたゾーンにサイネージを組み込んだ自立サインを設置し、満空情報をリアルタイムに反映。利用者の駐車行動がスムーズになり、滞留車の削減と回転率の向上にが期待できます。
複数エリアの分岐点に設置したサイネージにより、Aエリアが満車の場合はBエリアへの誘導のみ表示するなど、利用者が迷いにくい案内をリアルタイムに行うことが出来ます。

 
デジタルサイネージでの大型駐車場内誘導例

 

 

【課題2】混雑時間帯の渋滞・滞留


▶ 解決策:満車ゾーンへの進入抑止・分散

混雑状況を検知したら、該当ゾーン前のサイネージに「この先満車/右折で別ゾーンへ」などと表示。滞留発生を未然に防ぎ、現場オペレーションの負担軽減にもつながります。

 

2.2 トラックバースでの活用例

物流施設のトラックバースでは、入退場の正確なコントロールと安全性の確保が求められます。

【課題1】到着順の管理が煩雑/ドライバーが誤ったバースへ進入


▶ 解決策:ナンバープレート認識とサイネージによるバース誘導

車両のナンバー認識で受付・予約情報と連携し、「○○運輸様はB-3へお進みください」といった個別案内をサイネージに表示。誤進入の防止と業務効率の向上。



【課題2】安全確認の目視が難しい


▶ 解決策:AIカメラで人の立入りを検知し、サイネージで即時注意喚起

ドライバーがバックで接車中に、作業者が死角に入った場合など、AIカメラが異常を検知。現地サイネージに「立入り注意!」「接車中は近づかないでください」といった警告を即表示することで、事故リスクを軽減。



【課題3】周辺道路の安全管理


▶解決策:カメラで歩行者や車両を検知し、出庫注意喚起

出庫車両と、周辺道路を通行する歩行者や車両を検知した際に、双方に向けてサイネージで注意喚起を行う。場内にいる出庫車両に対しては「歩行者注意」「通行車両注意」などと表示し、周辺道路の歩行者や車両に対しては「出庫車両注意」と表示を行うことで双方に注意喚起を行います。

トラックバースのイメージ

 

2.3 サービスエリア・パーキングエリアでの活用例

高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)では、来場者の車両誘導、安全確保、施設案内など多様なニーズが存在します。特に行楽シーズンや連休中は、一時的な混雑や駐車枠の偏りが大きな課題となっています。

【課題1】駐車場内の混雑・回遊による渋滞


▶ 解決策:エリア別満空表示+リアルタイム誘導
複数ゾーンに分かれる大型駐車場では、各ゾーンの空き状況をAIカメラで検知し、入口や分岐点に設置したサイネージに即時表示。「第2駐車場 空きあり/第1駐車場 満車」など明確に伝えることで、駐車待ち渋滞や場内の不要な回遊を減らすことができます。



【課題2】夜間の視認性・安全性の確保


▶ 解決策:高輝度フルカラーサイネージによる注意喚起
夜間帯や悪天候時には、走行中の視認性が低下しがちです。P-Viiのような屋外高輝度対応のフルカラーサイネージを活用すれば、駐車禁止エリアや出入口注意などの表示を鮮明に伝えることができ、安全対策の強化に役立ちます。 



【課題3】施設情報・特別案内が伝わりづらい


▶ 解決策:デジタル表示による柔軟な情報提供
季節限定メニューやトイレ改修中の案内、EV充電器の混雑状況など、タイムリーな情報をP-ViiやPLUS visionに表示。紙看板の差し替えと異なり、即時更新が可能なため、運用面でも負担軽減に寄与します。 

サービスエリアのイメージ

3.導入メリットと今後の展望

項目 効果
利用者満足度の向上 視覚的でわかりやすい案内によるストレス軽減
安全性向上 注意喚起や異常時の即時表示による事故リスク低減
管理効率の向上 人手による誘導負担の削減、今後の展開として、データによる運用最適化
情報をリアルタイムに反映 必要な情報だけを表示し利用者が迷いにくい。

これまで人手や静的な案内表示に依存していた運用が、カメラやセンサーとサイネージの連携によってより効率的かつ柔軟な「動的誘導」へと進化しています。

今後は、AI分析との連携による混雑予測、スマートフォンへの通知連動、さらにはカーボンニュートラル視点でのエネルギー最適化など、さらに高度な統合運用も期待されています。

インフライメージ

4.まとめ

今こそ「見る×伝える」インフラへの進化を 交通・物流インフラは今、単なる「移動」や「保管」の場から、「情報誘導」や「安全管理」の機能を担う次世代空間へと変わりつつあります。 カメラで「見る」、サイネージで「伝える」。このシンプルな構成が、現場の課題を確実に、しかもコストを抑えて解決する手段となり得ます。

弊社ではさまざまな現場ニーズに対応する複数のサイネージ製品を取り揃えており、用途や設置環境に応じた最適な提案が可能です。以下に主な製品をご紹介します。

製品名 特長・用途
picoloシリーズ フルドット表示が可能な小型・多用途モデル。案内表示、警告、満空情報など多彩な情報表示に対応。場内案内看板や壁面看板への組み込みも可能。
P-Vii SA 屋外でも視認性の高いハイコントラストモデル。リアルタイム情報や複数言語表示に対応。
PLUS Vision 広視野角・高輝度により、ドライバーや歩行者双方にわかりやすい表示が可能。シンプルなテキスト誘導から多段階情報表示まで対応。駐車場に馴染みのあるP看板型です。
LEDボード 視認性に優れたシンプルな定型表示タイプ。「歩行者注意」「徐行」「進入禁止」など注意喚起や案内表示に。

これらの製品は、カメラやセンサー、精算機などの駐車場機器との組み合わせにより、誘導、注意喚起、犯罪抑止など様々な役割を担うことが可能です。


この他にも、用途や設置環境に応じて最適な機器や、駐車場機器との連携をご提案いたします。ぜひハックスターにご相談ください!

 

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