2025.02.14 駐車場向けデジタルサイネージ選びのポイント

 

デジタルサイネージ

駐車場運営において、ドライバーの誘導や注意喚起、料金案内を直感的に分かりやすくすることは、利便性が高く利用者にとってストレスの少ない駐車場として収益に影響します。

駐車場の混雑度など状況に併せて適切な案内をすることがより快適な駐車場づくりにおいて重要ですが、通常の看板だと状況にあわせての変更が難しくなります。
デジタルサイネージは、状況に併せてフレキシブルに動的情報を表示出来るという点で、駐車場の誘導・案内にも活用できます。

しかし、屋外設置となると耐候性や視認性などの課題をクリアする必要があります。
また、駐車場ならではの機器連携ができるかどうかも重要になってきます。

本記事では、駐車場向けデジタルサイネージを選ぶ際の重要なポイントを詳しく解説します。

目次

 

1. 屋外対応デジタルサイネージに必要な基本スペック

駐車場に設置するとなると、屋外で使用するケースが多くなります。
屋外デジタルサイネージには、まず以下の基本スペックが必要となります。

1.1耐候性(防水・防塵性能)

屋外では雨風や砂埃の影響を受けるため、防水・防塵性能のレベルがどの程度かは確認しておく必要があります。
これは国際規格で定められているIP規格(侵入に対する保護規格)で確認することが出来ます。
IP規格(Ingress Protection Code)は、電子機器や電気機器の防塵・防水性能を示す国際規格(IEC 60529)です。IPコードは「IPXX」の形式で表され、XXの2桁の数字がそれぞれ異なる保護性能を示します。
等級は2つの数字で構成され、左側が人体や固形物に対する保護レベル、右側が水の侵入に対する保護レベルを示しています。いずれかの等級を省略する場合は、省略部分を「X」と表記します。 
IP規格は、屋外デジタルサイネージや駐車場機器の耐久性を示す際にも重要な基準です。


駐車場のデジタルサイネージは屋外に設置するケースがおおいため、IP65以上の防水・防塵性能を持つ製品を選ぶのが望ましいです。

IP65は防塵性能が完全密封されており、低圧の水流にも耐えられる性能をもっています。より高い耐候性を求める場合は、IP66やIP67対応の製品も検討しましょう。


また、湿気や結露の発生を防ぐために、内部の空気循環を最適化する防湿機能が搭載されたモデルを選ぶと、長期間の安定稼働が期待できます。特に梅雨や冬場など、湿度が変化しやすい環境では防湿対策が施されたサイネージが推奨されます。

雨

 

1.2 耐温度性能

冬の寒冷地や夏の高温地域では、デジタルサイネージの動作温度範囲が適しているかを確認する必要があります。
一般的には、-20℃から50℃の範囲で動作する製品が推奨されますが、極寒地域ではヒーター機能付き、暑熱地域では冷却ファンや空冷機能を備えた製品を選ぶと安定的な稼働が可能となります。
特に直射日光が当たる場所では、ディスプレイ内部の温度が急上昇することがあります。そのため、温度管理機能が搭載された製品を選ぶと、故障リスクを低減できます。高温環境での長時間使用では、放熱対策が施されたモデルの選定が重要になります。

雪

 

3. 視認性担保に必要な仕様

2.1 明るさ(輝度)

輝度とは、ある方向における光の強さ(明るさ)を示す指標で、人の目で見た明るさを表します。単位は カンデラ毎平方メートル(cd/m²) で表されます。

屋外環境では日光の影響を受けるため、高輝度ディスプレイでないと視認性が落ちてしまいます。最低でも2,500cd/m²(カンデラ毎平方メートル)以上の輝度を持つ製品を選びましょう。特に直射日光が当たる場所では、4,000cd/m²以上の輝度が推奨されます。

また、高輝度のディスプレイでも視野角が狭いと見る角度によっては暗くなったり、色が変わって視認性が落ちることがあります。目的や設置環境に応じて輝度だけでなく視野角も考慮する必要があります。デジタルサイネージやディスプレイの選定時には、環境に応じた適切な輝度や視野角を選定しましょう。

また、周囲や環境の明るさに応じて輝度調整ができるものを選ぶと良いでしょう。
夜間は視認性を保ちつつ、消費電力を抑えるために輝度を下げるなどの調整が可能になります。
明るさ自動検知機能やタイマー機能がある、または外付けタイマーとの連携で輝度を調節できる機能があると便利です。

 

2.2 視認距離とサイズ

駐車場の規模に応じて適切なディスプレイサイズを選ぶことが重要です。
例えば、50m先から視認可能な場合は55インチ以上、100m先からの視認を求める場合は75インチ以上のサイズが適しています。

また、ディスプレイに表示する文字やアイコンの大きさ、注意を引く動きなどコンテンツの作り方も重要になってきます。
駐車場向けデジタルサイネージのコンテンツは、車両誘導・案内・注意喚起をスムーズに行えるよう運転手や歩行者が瞬時に理解できるデザインが求められます。

 

3.駐車場機器との連携

駐車場向けデジタルサイネージは、駐車場機器やシステムと連携することで、リアルタイム情報を提供し、スムーズな誘導・案内・注意喚起を実現できます。
まずは他の駐車場システムと連携することでどのように活用できるのか例を掲載していきます。

駐車場

3.1 満空管理システムとの連携

車両検知センサー(ループコイル・超音波・カメラ)との接続により、デジタルサイネージにリアルタイムな満空情報を表示することが出来ます。

複数エリアに渡る広い駐車場や立体駐車場などは、特定のエリアが満車になった際に空きのあるエリアへの誘導表示に切り替える設定をすることで、誘導員の削減に繋げることもできます。

 

3.2 防犯・監視システムとの連携

監視カメラ(CCTV・AIカメラ)と連携し、不審者や事故を検知した際にデジタルサイネージで注意喚起を自動表示することが出来ます。(例:「車上荒らし注意」「逆走車両あり」など)
また、監視カメラの映像をリアルタイムに投影し、利用者に対して監視していることをアピールすることもできます。犯罪抑止力としての効果と、また監視が行われている駐車場であると安心感を与える効果も期待できます。

 

3.3 出庫注意システムや交通誘導システムとの連携

車両検知センサーと連動することで通行車両や歩行者に対してデジタルサイネージで注意喚起を行うことが出来ます。
通常時は案内を行い、車両を検知した際に注意喚起の表示に切り替える設定にする運用が考えられます。

このように、駐車場向けデジタルサイネージは、駐車場機器やシステムと連携することで、リアルタイムな情報を提供し、スムーズな誘導・案内・注意喚起を実現できます。しかし、多くの場合、駐車場機器との連携には接点信号に対応している必要がありますが、一般的なデジタルサイネージでは対応していない場合が多々あります。
駐車場機器やシステム連携ができるかどうか、双方の機能やスペックをよく確認する必要があります。
ハックスターの駐車場用デジタルサイネージは接点信号に対応しており駐車場機器と連携しやすい仕様です。ぜひご相談ください!

4.まとめ

駐車場向けの屋外デジタルサイネージを選ぶ際には、耐候性や視認性、連携機能、コストなどを総合的に考慮することが重要です。
ハックスターでは、サイズや仕様、価格面など様々なタイプの駐車場向けデジタルサイネージを用意しております。

お悩みや設置環境、ご予算や運用スタイルなどに合わせたご提案をいたします!
駐車場向けデジタルサイネージの導入を検討されている方は、ぜひ一度ハックスターまでお問い合わせください。

 

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